Exhibition

2022.12.17 sat. - 12.25 sun.

立花英久の塑像

立花英久の塑像

インディアン・サマー
                            立花英久
 
 夏のスキー場に行ったことがある。山の斜面は風が吹くと、ぶら下がったリフトが揺れていた。まわりにだれもいなかった。かわりに好きだった人たちに囲まれているのはわかった。そこに座っている人もいれば、立っている人もいた。しばらくホテルの赤い三角屋根をみんなと見下ろしていた。
 うまくいっているのかい?
 リフトのほうから声がして、みんながいっせいにわたしの顔を覗きこむようだった。わたしは答えなかった。
 いまも答えを待っている。そんな顔をしている。わたしはそのことに気づいている。

Scenery

Current Exhibition

米田 文 展 「今日は無事です、元気です」
日常があたりまえではないと思い知った2024年の始まり。 風景はより色濃く深く、時間は大切に愛おしく感じられます。 地震のあと何も手につかなくて作り続けた仏さまと 「今日」という特別な日々が…

Next Exhibition

Archives