2012.11.27 tue. - 12.3 mon.
岡田 多恵 展/Tae Okada ガラス
素材を問う以前に、作品の目新しさにドキッとします。レリーフ状に立体化された文様と複雑な色合いに、心が奪われます。そして、どこか懐かしいような気分にもさせてくれます。
岡田多恵さんは、パート・ド・ヴェールという技法を選んでガラス制作をしています。自分主体で制作できるので、性に合っていると判断したそうです。
「日本人には少しの風でも、ちょっとした変化で季節を感じとる感性があると思います。着物の図柄の季節感、祭事の縁起物の由来や祈願など、知れば知るほど面白く、とても心惹かれます」岡山に生まれ育った岡田さんは、岡山城の池田家所蔵品の能衣装や、津山藩正阿弥勝義の高肉象嵌の彫金細工に興味を持ったりと、土地の歴史や文化に触れながらの生い立ちだったようです。
「今回の作品では、よりはっきりと鮮やかな色合いを出そうと苦心しました。“薬玉”や“束ね熨斗”などをモティーフにした新作を制作しました。また若沖や広重の中で気に入っている図柄の新作も試みています」と。
楽しみな2回目の個展です。