2013.5.1 wed. - 5.8 wed.
鎌田 克慈 展
微妙に揺らいだライン
薄くシャープな今様のフォルム
見慣れてきた漆器の印象にとらわれず、素材を意識し、フォルムという自分の美意識にこだわる鎌田克慈さんの乾漆の器です。
「ガラスや焼き物がもっている、うねりのラインが好きです」という鎌田さん。狙った形にガラスを吹いてもらって、乾漆の原型にしたこともありました。昨年からは、自らかたどった粘土を素焼きの原型にして、乾漆の器を制作しています。
鎌田さんの漆器は、すべて『使う』ことを目的に制作されています。
「今回の個展では、マットな仕上がりを意識しました。傷が気にならず、気軽に使えるような質感にしました」と。
生漆をかけて布で拭き取る「拭き漆」の技法を取り入れることで、布目が生かされた安心感のある仕上がりになっています。
「新たな方向性を具現化し、ものを作り出す日々に“幸せ”を感じながら仕事を進めています」という鎌田さん。
サボア・ヴィーブルでは4回目の展覧会になります。