2013.7.13 sat. - 7.21 sun.
正木 春蔵 展
「さて、個展となると、普段とは違う想いのものを、、、」と、毎回新たなるテーマのもと、新作の器作りに励んでくださる正木さんご夫妻です。骨董品をはじめ先人が残した品々はもとより、広くヨーロッパの絵画に至るまで、お二人の好奇心と洞察力は尽きることがありません。また、日々繰り返される『食』の場を楽しもうとする気持ちをおろそかにすることはありません。
生地を作る道子夫人と、絵付けをする正木さん。自分用の器でもあり、時代に即した器でもありたいというお二人の想いが“あ・うん”の呼吸のもと、40年もの長きにわたって作り続けられています。「今回の個展では、いろいろに楽しめる『ひとつの器』を考えてみました。この蕎麦猪口形の器は、筒向付として、また時に茶箱に入れて茶碗としても、、、。忙しい都会暮らし人のがデパ地下で買ったお惣菜を盛りつけて愛でたりも出来る、今様の器をあれこれ作ってみました」と。
形はシンプルでも、気の利いた使い回しのきく器。そしてなんといっても、絵心が楽しい正木流の器です。「時代とともに食生活は変わります。当然必要とされる器も変わっていきます。『使ってもらって初めて器』だと思っているので、そんな物作りを心掛けています」
日常使いのお気に入りの器を探している若い人たちにも、ぜひ手に取って感じていただきたい今回の正木春蔵展です。