2013.8.28 wed. - 9.4 wed.
工藤 和彦 展
素材となる土は、地元、北海道旭川の原土をスコップで掘って採集。釉薬には、地元の白樺の樹を燃やした灰を使用。
神奈川県生まれの工藤和彦さんですが、縁あって北海道に移り住んで以来、長い年月の間にすっかりその風土に住人として根付いてしまったようです。
そんな工藤さんが今、興味を持ち深みにはまっているのが『アイヌ民族』のこと。
「北海道で創作活動をする上で、アイヌ民族のことは避けて通れません。歴史的背景から生まれた考え方や哲学には普遍性があり、自分がずっと取り組んでいる『アール・ブリュット』に通じるところがあります」と。
今回のD.M.写真の作品には、工藤さんアレンジによるアイヌの文様が描かれています。
「アイヌの人達は、北海道で金銀の採掘をしていたそうです。この文様は銀彩で描いた後、北海道弟子屈の硫黄で磨いて黒っぽく酸化させています。アイヌ民族の野太い感じを出したいと思いました」
創作のコンセプトをいつも北海道の風土に根差して、、。
新たな思いを込めた工藤さんの新作展です。今回は一品ものも多く出品されます。