「地中海の渦」
2005.1.7 [fri] – 1.16 [sun]
スペイン在住の陶芸作家。現地の土と釉薬を使って製作をしています。
１９９５年、日本での初個展開催の会場で　本間さんにお目にかかった事がご縁でした。「日本語を忘れたくないから　年に一度は帰国するんです」という言葉が　とてもショックでした。
当時、日本の陶芸作家では　あまり制作していなかったアイテム（ジャグ、ティーポットなど）に　パステル調の釉薬で仕上げられた絵柄の妙。
異国的なのに日本の印象を持つ陶芸作品に　今まで感じた事のない後味がありました。
ふわーと包まれるような、懐かしいような、不思議な世界でした。
後でわかった事ですが 武歳野美術大学　日本画科卒業との事。
どっぷり浸かったスペインでの暮らしの中、日本の文化を体の中に持ち続けようという　彼女の思いがこもっているのかもしれません。
男児出産後、やっと自分なりの時間が持てて　 久しぶりの日本での個展です。
今回は『地中海の渦』というサブタイトルです。
スペインの風土に溶け込んでの長い年月、地中海の風を受けて暮らしてきてもなお、彼女の中に大切に残された日本へのメッセージも感じて下さい。