2014.12.10 wed. - 12.17 wed.
若林 幸恵 展
硬い栗の木を手で刳り貫いたという、、、有機的で力強いフォルムの拭漆の蓋物との出会いが、若林幸恵さんとのご縁でした。すぐには使い方も思い浮かばない漆器だけれど、素通りできない存在感がありました。
「ゼロから形を作ることが好きです」と言い切る若林さん。東京藝術大学漆芸科在籍時代は、木彫もやっていたそうです。「かつて、博物館で縄文時代の『木杓子』を見た時、時を超えても生き続けるパワーに感動しました。また泥臭いプリミティブな造形から、木を彫った人のエネルギーが伝わってきました」
「私は不器用なので、、、」を繰り返す若林さんですが、手刳りはもちろん、木工轆轤もできるだけ自分で手がけています。「最近になって、『私が手を下したからこの形になるんだ』という意識で制作している自分を感じ始めています」と。
手刳りの作品は、蓋物、大皿、カップ、舟形鉢など。轆轤の作品は、漆絵椀、皿などが出品されます。サボア・ヴィーブルでは初めての展覧会。若林さんもエネルギッシュに制作して下さっています。楽しみです。