2015.4.18 sat. - 4.26 sun.
佐野はるか 展
「模刻をたくさんしたので、形が持っている法則や有機的なラインを再現できます」というご本人の言葉からも伺えるように、その作品は細部にまで神経が行き届いていて隙がありません。工芸作家としての自負が感じられると同時に、アーティストとしての表現力と存在感も備わっている作品が、佐野はるかさんの魅力です。
ここ数年作り続けている器は、縄文土器に魅せられて生まれたそうです。彫りと多彩な色合いが印象的ですが、手にした時の軽さや、高台の作りなど、心憎い配慮がされています。
また、土の質感を生かした抽象的なフォルムのオブジェや具象的な植物が生えたフタものなど。佐野はるかさんは持ち前の技術と表現力で、異なる印象の作品を幅広く制作しています。
「今回の個展では、カップ&ソーサーや皿類など食卓に参加できる器をあれこれ作ってみました。また、久しぶりにインテリアとしてのサイズ感のオブジェも作りたくなりました」と、佐野さん談。
ひとつひとつ彫刻のように作られる、存在感のある作品展です。