Exhibition

2007.11.30 fri. - 12.9 sun.

川端 健太郎 展/Kentaro Kawabata 磁器

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2007.11.30 [fri] – 12.9 [sun]
時間をかけ、愛情を持って、細やかな指先の感触をとおして、やっと命を授かったという愛おしさを感じさせる作品です。
フォルムになじんだ色合いや質感がとても新鮮で、観るほどに、細やかな施しに引き込まれていきます。
磁土を細長く切り、引き延ばしたり、薄く伸ばして指先でクルクル巻いたり、小さく丸めて貼り付けたりと、まさに粘土細工のように、自在に土を操ってみえる作品ですが、磁器の立体は、乾き具合なども含め、なかなか手強い行程なのです。
鉄分の多い小さな石や、板ガラスのチップなどを埋め込んで焼いたりと、今まで誰も試みたことの無い挑戦的な表現も魅力です。
川端さんは、導かれるままに土と対峙し、アーティスト魂と職人芸が合体したかのように、自然発生的に作品を生み出していきます。
不器用そうな印象をかもし出しながら、素材に対する感度の良いアンテナを持っている、稀なタイプのアーティストです。
「女」「ぷっくり」「ロコ」など、川端さんには、作品のテーマとなる、自分なりのとらえどころがあるようです。
「妊婦」がテーマだという“種”と題されたシリーズは、今回の個展では、種から芽を出し大きくなり、30~40センチのふたものになるそうです。
また、壁に掛ける作品も創ってみたく、宙に飛ぶ“鳥”をイメージした掛け花を制作。活けられた花が鳥の冠になるよう、意図されているそうです。
思わず、天才肌と言いたくなる、才能を持ち合わせています。
独立して初めての個展をサボア・ヴィーブルで開催してくださっただけに、その後の成長振りが楽しみです。

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