2016.7.22 fri. - 8.1 mon.
徳永 雅之 展 “The scene of light”
「光と空間・そして線」
“色んなものを剥ぎ取った後、最後に残ったもの”を描きたい、、、と。いつの間にか『光と空間』が残りました。実際に存在する形を借りなくても、光と空間は気配のように描けると感じています。色彩はそこにバリエーションを与えてくれます。エアーブラシを使って描く、即興性と色彩を重ねる計画性。その両極端の作業が内面でぶつかる様は、なんとも言いようのない不思議な感覚です。
また、6年程前から線描中心のアプローチで、独立した作品としてのドローイングを試みるようになりました。紙や画材はもとより、思いつくままの様々な技法により生まれてくる表現は、エアーブラシを使った作品とは異なった展開として広がっていきました。この二つのタイプの制作は、私の中の雄型と雌型のような関係なのかもしれません。
絵画は、それ自体で独立しているのではなく、それを観る人の中で作品となるのだと思っています。私のこの二つのタイプの作品を自由に楽しんでいただけたら嬉しいです。
2016年7月 徳永雅之