2009.7.17 fri. - 7.26 sun.
片山 亜紀 展/Aki Katayama 陶器
規則性のない流れに漂うような、縞の文様。
居心地の良い納まりを保っている、やわらかな歪み。
片山亜紀さんが生み出す陶作品の表情は、年月を重ねた
大自然の片鱗を想わせます。
年代を重ねた地層、風化した石の質感、何年も眠っている
海底の貝や珊瑚の様など。
恵まれた自然環境で育った記憶の断片が、片山さんの
美意識の原点となっているようです。
色合いや文様を計算に入れて、何層も重ねた土の塊から
意図したカタチをくり抜き、更に磨いて凹凸の表情をつけて・・・。
“積層刳貫手”という途方もなく手をかけて、作られる独自の技法
ですが、わざとらしさのない、洒落た印象の作品です。
今回の個展では、ロクロ成形の器が加わります。
「3年振りにロクロをやってみたら、とても楽しかったです。
夏という季節を意識してさわやかな、涼やかな色調の
食器を作ってみました」と。
飯椀、湯呑、皿類など、展覧会での出品は初めてです。
ストアコラムのカテゴリー『つくる・人』をぜひご覧下さい