2011.1.1 sat. - 1.17 mon.
加藤 委 展/Tsubusa Kato 磁器
2011.1.6 [thu.] – 1.17 [mon.]
加藤委さんと初めて出会ってから、なんと20年以上も経ってしまいました。
委さんの青白磁の器を見たときの衝撃は、今でも記憶に残っています。
“制作行程の息づかいを感じさせる、手仕事の感度が生きたシャープな器”
“水色の深く透明な美しさ”
“刺身でも果物でも、生の素材を盛りつけてみたくなる衝動” など、など。
なにより「工芸の世界で、こんなに感覚的に、新たなる挑戦をしかけてくる陶芸家がいるんだ!」ということに、サボア・ヴィーブルの今後の方向性を感じたことは確かです。
その後、青白磁のオブジェで技術と表現の可能性に挑戦。また一方、茶の湯の世界で、伝統的な匂いのする土ものにも挑戦。日本だけでなく、ニューヨークなどでもご活躍の委さんです。
「サボア・ヴィーブルは、僕の陶芸家としてのきっかけであり原点です。20年余り、がむしゃらにやってきて、今新たな出発点に立った気分です。焼き物の歴史が長い、生まれ育った多治見に戻って来たこと。そして、創っても創っても終わりがない仕事だからこそ、初心に帰って“土に始まるカタチ”を再認識したいと思ったこと。今改めて、“無垢なモノ”に挑戦したいと思っています」
2011年、年明け最初の展覧会は加藤委さんです。
ターニングポイントとして意味のあるこの時期、楽しみです。