大平和正さんは、日本の風土に根ざした環境造化として、“土＝大地からカタチを立ち上げる”という視点で、陶・金属・石・庭などによる幅広い造形活動を展開しています。

時流とか、ジャンルとかに捕われることなく、、、アーティストとしての想いの実現化が、大平さんにとっての創造のエネルギーのようです。

「巨大な土の球体φ3．8m」のプロジェクトを２０１5年に完成させ、今回は花器を中心にした展覧会です。スケールが小さくても、使うという機能が加わっても、そこはやはり大平さんの世界です。彫刻的な完成度の高い花器が揃います。

「私は礎石が好きだ。とりわけ野に残るそれがいい。今は一木一草の如く、自然と融けあって在り続けるただの石塊。見ていると時を忘れる。空を、大地を、風を、、、そして命を感じる」　　　大平　和正