2017.4.28 fri. - 5.7 sun.
鎌田 克慈 展
碧海の色。波のうねりのフォルムに、深い青色をのせて。夜の落ち着いた時間に似合う新しい器が出来上がりました。
「乾漆」とは“阿修羅像”に代表される技法ですが、、、。型に麻布を貼り重ね、漆で固めていくというやり方なので、最終のフォルムは自分の意図するところとなります。そんなことから自由な造形を楽しむオブジェ作家が多い中、鎌田克慈さんは使うための器の制作に取り組んでいます。
旧くから伝え残された乾漆の器が少ないため、独自の試行錯誤の中、こだわりを持って制作を続けています。
「今回は青い漆器に挑戦してみました。焼き物では呉須やルリ釉など、青い器は一般的で料理が映える色です。自分は海の色にこだわった『碧』に挑戦してみました」と。
サーファーでもある鎌田さんは、海が近いということで今の場所に移り住んだ程。今までに制作してきた『うねりシリーズ』も海のうねりが原点だそうです。
有機的で心地よい納まりを狙って、フォルムの基となる原型は自ら陶器で作る鎌田さん。展覧会では毎回、新しい試みで臨んでくれます。
今回は大好きな海から生まれた、波のうねりと紺碧の碧色を持つ新作の漆器が楽しみです。