2011.10.29 sat. - 11.6 sun.
鈴木 卓 展/Taku Suzuki 陶器
2011.10.29 [sat.] – 11.6 [sun.]
鈴木卓さんは、オブジェと器を同じぐらいの比重で制作しています。
それらは、同じ作家から生まれたとは思えない、全く違う印象の作品です。
オブジェは、朽ちゆく鉄を思わせる重厚な作品です。
一方器は、暖かくふっわっとした、まろやかなフォルムです。
機能美も併せ持つ器の制作は、使ってくれる人との繋がりを感じながら作れる楽しい仕事のようです。
かと言って、思いどおりにはさせてくれない土と釉薬と火の関係。
終わりのないこの仕事の中で、より意識の高いものに挑んでいます。
「今回の個展では、ポットを中心に制作しています。自分では意識していないけれど、建築を学んでいたせいか、モノをまず三次元で捕らえるようです。すぐに歪んだりする粘土の特性に委ねながらも、きれいな曲線を逃さずに立体物を構成しようと思っています。そんな視点から、パーツが多い急須・ポットは、自分にとって面白みのある楽しいアイテムです。今回はフォルムはもちろん、いろいろな色合いの釉薬も試しています」と。
一人で完結できる仕事がしたいと、建築から陶芸の仕事に転向した鈴木卓さん。
ご結婚を期に、岐阜県多治見市から群馬県高崎市に仕事場を移転し、環境も日常も変わっての個展です。
ポットを中心に、試行錯誤された釉薬の新作の器が揃います。