2018.9.7 fri. - 9.17 mon.
工藤 茂喜 展 「へぎ箱の風景」
「へぎ」とは木材を割りさいて作る技法名、あるいは、その技法で製作された物をさします。今回は、建物をイメージしたへぎ箱を中心にして、記憶の片隅ににある「風景」を表現しました。
「へぎ」は、木工における最もプリミティブで、シンプルな技法との事です。木目に沿って割り裂くので、同じ表情のものは絶対に出来ません。そして、自然界が持つ力の面白さが、何より魅力です。
工藤茂喜さんは、長い間へぎの作品作りに携わっています。その「へぎ箱」は、結果として見極められた美しいフォルムに収まっています。加えて、ピタッと吸い付く感じがなんとも心地よいのです。大学では漆芸を学んだ事もあり、作品の表情も幅広く、見応えがあります。
今回のサボア ・ヴィーブルの個展では「いずれ、、、」と、構想を練ってらした『へぎ箱の建築物』がテーマです。
熟練された工芸的な技術に、工藤さん特有のウイットと豊かなアート性が加味された作品展です。とても楽しみです。