2019.12.14 sat. - 12.23 mon.
立花 英久の塑像
待って何がいけない
立花英久
「私は面影でこしらえている」
「自分の頭のなかで考え出した登場人物はなく、実際に出会ってきた友人たちが複製されるだけなのだ」
「記憶と出会い直している。私は私を生まれ直している」
表現は再現か。是等先人の言葉たちに揉まれながら、わたしはこしらえる。
男「何をするかは重要じゃない。生活者であることを忘れないことだ。出会ったひとやものの言葉のなかにヒントを見つければいい」
女「一体何のヒント?」
男「それはわからない。でもそれは大切な何かだ」
こしらえることは、何かを待っている。一体何をだろう。その何かに出会いたいからこしらえる。わたしのゴドーを待っている。ヒトガタは何を待ちつづける。ただ立っている。