Exhibition

2012.7.24 tue. - 8.1 wed.

高間 智子 展/Tomoko Takama 磁器

高間 智子 展/Tomoko Takama 磁器

高間智子さんは、あくまでも技法にこだわった表現の作品を制作しています。
ここまでも、、、と感心してしまう行程を経て、完成に至っています。

それは、顔料を加えた色泥漿を何層もくり返し鋳込むことで、磁器の色層を作ることから始まります。
深さを変えた透光浮き彫りによって現れる色層を生かし、装飾を施していくという、なんとも気が遠くなる制作過程です。
「制作意図は変わらないけど、技術に手が慣れていくことで、感情が薄れていかないように、、、」と、同じ技法の中でステップアップしようと、真摯な努力をいとわない高間さん。
「今回の個展では、表面に文様を入れてカラフルに仕上げてみました。日常の中で使ってもらえる範囲のものを、特に用途は決めず、ゆったりと楽しんでもらえたらと願っています」

「小さい頃から、花の蕾が咲くのを待ちきれず花びらをめくりとったり、木の実の皮を剥いだりしてしまう習性がありました。それは美しいがゆえに触れてはならない、宝箱を開ける緊張感と喜びに似ています。しかしながら結果は、すべてがさらけ出されたことにより何かが失われた、裏切られたような寂しさに包まれます。“一歩手前で止めておけば、自分の期待どおりの美しさとして記憶されたのでは、、、”という感情が、作品を創る上で強い関わりをなしています」
剥がされたもともとの形を最初の一歩として、一枚一枚泥漿を重ねていく行程をあえて選んでいるルーツが、こんなところにあったのでしょうか。
「剥がしてみたい」という衝動に駆り立てられるような美しい作品を創ることが、彼女の制作のエネルギーのようです。

5年ぶりの展覧会。楽しみです。

Scenery

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