2012.8.18 sat. - 8.27 mon.
竹本 亜紀 展/Aki Takemoto ガラス
竹本亜紀さんの作品は、色を重ねて描かれた抽象画のようでもありますが、光を透過するガラスの特性が充分に生かされています。
エナメル彩で描かれた薄いガラス板を何枚も重ねることによって、絵の具では表現しきれない奥行きを感じさせます。
それは、色と筆のタッチを楽しみ描きながらも、余白を残したり色が重なり合うことを計算に入れたりと、ガラスならではの効果を狙っています。
また、小片にカットしたモザイクのガラスパーツを再構成し、形を作り磨き上げるという、工芸的な技術を駆使し、手間をかけて仕上げています。
「他とは違う、独自性のあるガラス表現はなにか?と、いつも考えていました。ペンキが剥がれている質感や色合いが好きだったり、染めた糸が重なり合った織物の表情が好きだったり、ガラスで何かできないかといろいろ試していたところ、偶然からこのテクニックに至りました」と。
「だれもやっていないことを、、、」「自分らしさとは、、、」と、常に向上心をもって制作に励んでいる竹本さん。
建物やオフィースのエントランスモニュメントなど、1メートルを超える大きな作品もいくつか制作し設置されています。
「ツヅレオリ」と題された竹本さんの新作展。楽しみです。