新月の夜
かすかに聞こえた音は
おそらく梟だったのだろう
狩に成功したのかも
ピンク色のよだれを垂らしている
白昼の出来事から辿りついた幻想は騒々しくて愛おしい
蛹の中が溶けて生まれかわる音
篠竹が雪にもらすため息
アシナガバチの子が太る音
花の蜜が満ちる音
生きるものの瑞々しさを
土で作りたいと思う
「現在の私と惹きあうモノを作り続けたいと思います」という寺井陽子さん。
その陶作品は、しなやかで居心地の良い佇まいをかもし出しています。
色調、風合いなども加味され、、、
寺井さんならではの五感から生れる生命体のようです。